絵本と言うには少し文が多いかもしれない。
大きな森のおばあちゃん 第3版 / 天外伺朗 【絵本】価格:1,100円 (2022/8/4 22:56時点) 感想(0件) |
当時小学生だった私は、本の中でも文字ばっかりの本を読むことが本当に嫌いだった。
それでも、貸本棚の隅に置いてあるこの本は装丁がしっかりしていて私の目を留めた。
「ぞうの絵が描いてある!」
当時一番好きな動物のぞうのイラストに惹かれて本を手に取り、ひらいた瞬間に棚に戻した。
「字ばっかりじゃん……うげぇ」
それでも優しそうなぞうの顔と、薄くて余白の広めな体裁にずっと気持ちが引かれていた。
「朝読書の時間で読んでみようかな」
一度開いて読むと、場所も設定もなかなかどうして難しい。
でも、優しい象同士の会話に魅力を感じて、おばあちゃん子な自分とも重なり時間をかけながらゆっくりと読み進めていった。
物語終盤、拓けた森の描写と挿し絵に自分も森の前に立って風を感じているような気分になった。
新緑の匂いや砂漠の茹だるような暑さを肌で感じているようだった。
その感動の勢いそのままに読み終えたが、正直分からないことがたくさんあった。
お話しに対する「なんで?」は何度も読み返すなかで解決するものもあれば、大人に質問したり勉強してようやくわかったこともある。
私はこの本で初めて「文章から想像する」体験をした。
それは世界がひっくり返るような衝撃があった。
この本は私が初めて読み終えた絵本以外の本だった。
環境問題について考えさせる社会道徳を教える側面もある。
でもできれば、親子で読んで感想を交流してみて欲しい。
知識や想像によって見方が変わる経験を、みなさんも味わえるだろう。
大きな森のおばあちゃん 第3版 / 天外伺朗 【絵本】価格:1,100円 (2022/8/4 22:56時点) 感想(0件) |
願わくば全ての図書館に普及していますように📕
8月4日(木) 23:17
初のスマホからの投稿のため、見辛い点などありましたら申し訳ありません。
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